日本国では粘土的な材料を造形する時に使う棒状ツール全般をひっくるめてスパチュラといいますが、これ、誰が言い始めたんでしょうね。
全地球スケールでスパチュラといえば平べったいヘラ状のツールを指すものと認識されているのが現実です。
ていうか、英和辞書にもそう書いてあります。
ちなみに海外の造形界でもスパチュラと呼ばれるものはちゃんとヘラ状でして、それ以外のものはディティリングツールとかモデリングツールとかピックとか区別されています。
だからどうしたって話ですが、今ちょっとこまかい造形してたもんで、こまかいコトが気になっちゃったんですよ。
あ、これですか? 僕らタマチュラって呼んでるんですけどね。
ほら先っちょが球だし。
世界ではボールスタイラスって言われてる?
いや、タマチュラのほーがかわいいじゃないですか。
スパチュラはヘラ? いや、このチュラはそのチュラじゃないですから。えーと「美ら」とか?
導入部にありますように「スパチュラは平べったいヘラ状のツールのこと」ってことは分かりました。
でもいちいち形状ごとに呼称変えるのも面倒なんで、とりあえず当店ではこの手のツールは一括りでスパチュラということにさせていただきます。
さて、スパチュラはクレイワークの必須ツールですが、目指す形や使用マテリアルの差に個人の好みまで加わって十人十色、決定版的なものを挙げることはできません。
市販品を使いやすいようにカスタマイズして使うのは良くある話ですし、調色スプーンや耳かき、爪楊枝といった別ジャンルのツールを流用することもザラです。
ですがこのタマチュラは毛色が違うと言いますか、スタンダードとして例外的におすすめしやすい性格を持っています。
なんせ球体ですから、サイズと扁平率(真球率)くらいしかバリエのつけようがないんですね。
そしてその用途も圧すか均すかといったシンプルなものですので用途として尖ったところがない、つまり守備範囲が広いということで、ほとんどの方にとって有用なツールと言えるでしょう。
そして当商品は探すと意外に少ない、細部加工に適した小サイズのセット品です。
持ち替えを最小限にするため、どの番手も片側は1.5mm固定となっております。
これだけのサイズがあればスクリーントーンとかインレタをコシコシするアレ(伝わりにくいお話ですみません)に頼らずに済みそうです。
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試行錯誤のうちに数が増えるスパチュラですが、経験上、実際に良く使うのは4~5本程度に集約されていくものです。
そうした中でこういった球状スパチュラは多くの造形家の「5本のうちの1本」にラインナップされているように思います。(※根拠なし)
末筆ではございますが、私のPCは「たまちゅら」を変換すると「多摩美」になることをお伝えして、本商品の紹介を締めさせていただきます。
カグラワックス PRO
¥1,650
粘土とロウのいいトコ取り!
陶製アルコールランプ 天目神楽灯
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ワックス造形には欠かせない熱源です。
スカルプトテーブル1号
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卓上サイズでもずっしり重い本格派。
細工刀 SOH 10本セット
¥8,190
伝説の凄腕根付師、森田藻己の名を戴く「彫る」ための道具。
歯科臨床用スパチュラ
¥800
歯科技工用じゃなくて歯科臨床用。